豊橋市の精神科の可知記念病院です。
今回のブログは薬剤部が担当します。
キシリトール
今年の三月に某お菓子メーカーのキシリトールガムが販売中止になりました。理由としてはコロナ禍でのマスク生活による需要の低下だそうです。
キシリトールも出始めのころは虫歯になりにくい甘味料として珍しさもありましたが、今では甘味料や食品添加物として様々なものに含まれるようになりました。
キシリトールといえばご存じの方も多いかと思いますが
・虫歯になりにくい
・摂り過ぎると下痢になる
といったメリット・デメリットがあります。
虫歯の原因となるミュータンス菌が通常砂糖や炭水化物をエネルギーとして取り込み分解する際に発生する酸で歯が溶けることで虫歯となりますが、キシリトールはエネルギーとして利用できず分解されないため酸が発生しなくなるので虫歯になりにくいと言われています。
またミュータンス菌はキシリトールをエネルギーとしては利用できないものの取り込みを繰り返し行おうとし、その度に菌はエネルギーを消費し続けて疲弊し減少していくそうです。
人はキシリトールを摂取しても吸収されずに腸内に残るため、それを薄めようと腸内に水分が集まり下痢となります。
吸収されないためカロリーオフ効果もあるので他の人工甘味料と同様に砂糖の代替品としてもよく使われているかと思います。たまたま買った飴やガムに入っていることもよくあるかと思います。私自身もそうですが、おなかが弱い方は少しの量でもおなかの調子を崩す場合があるため購入・摂取する際はご注意ください。