豊橋市の精神科の可知記念病院です。
本日のブログは歯科が担当いたします。

口臭のお話③

前回に引き続き口臭のお話です。歯周病のほかに大きなにおいの元となるのは、溜まったプラークや舌の汚れです。それからむし歯もにおいを発します。
【歯周ポケット】
歯周病が進行して、歯と歯ぐきの境目が深くなってできる歯周ポケット。歯周病になっている時、この中にプラークや歯石のほかに歯ぐきの死んだ細胞(老廃物)や血液、体液(歯ぐきの溝からの滲出液)、そして細菌の代謝物(排泄物)が溜まりにおいを発します。
★歯周ポケットの中のクリーニングは歯科でしかできません。歯周病になっているなら早めに治療を!
【溜まったプラーク】
溜まったプラークは、むし歯や歯周病の原因になるだけでなく、においの元にもなります。磨き残しが多いのは、上あごでは奥歯の頬側、下あごでは奥歯の舌側。いずれも頬や舌が邪魔をして歯ブラシが届きにくい場所です。溜まったプラークは歯石となり、さらにプラークが付着する足場となります。入れ歯のかたは、入れ歯自体のお掃除も欠かせません。
★プラークの除去には、毎日のきちんとした歯磨きのほか、定期的に歯科でクリーニングを!
【被せ物やブリッジと歯ぐきの境目】
被せ物と歯ぐきの境目や、ブリッジのポンティック(ダミーの歯)と歯ぐきが接する面もお掃除が行き届かないことが多く、においの元となりやすいです。
★デンタルフロスや歯間ブラシ、1歯用の歯ブラシを使って清掃するようにしましょう!
【象牙質に及んだ多数のむし歯】
むし歯が進行するとタンパク質(象牙質)が細菌により分解され、においを出します。むし歯が深く多いほど、においは強くなります。
★むし歯は放置せずに治療しましょう!
【歯の根の先端の病変】
歯の根の先端部に病変(根尖性歯周炎)ができ、膿のにおいが歯ぐきの中を伝ってお口に放出されることもあります。
(参考文献:nico2019.12)

~当院は、入院患者さんや通院患者さんはもちろんのこと、歯科のみの受診も可能です~