アルコール依存症と自助グループ
看護部のラーメンを愛してやまないラーメン好き男性看護師のラー麺ナースです
当院ではアルコール依存症の患者さんに入院型アルコール依存症リハビリテーションプログラム(以後ARPという)を行っています
その中でよくある質問もいくつか紹介します
Q .アルコール依存症の治療はARPだけを行えば治る(お酒はやめられる)の?
A.お酒をやめられる人もいると思いますが、その人数もごく少数でその方たちも断酒を「継続できず」に数ヶ月で再飲酒をしてしまう可能性は高いといえます
Q.ではアルコール依存症にARPは意味がないの?
A.ARPを受けただけでは断酒を「継続する」ことは難しいと思います
Q.ではどうすれば断酒を「継続」できるのですか?
A.ARP終了後は自助グループに通うことです
Q.自助グループとは何ですか?
A.自助グループとは同じ疾患の当事者の集まりの事です。
アルコールの依存症の自助グループには大きく2種類あります
断酒会
AA(アルコホーリクス・アノニマス®)
の2つが主な自助グループになります
どちらも酒害体験や回復への発言を行うミーティング又は例会と言われるものを行っています。
Q.なぜ自助グループへ通うと断酒の「継続」ができるの?
A.当事者だから分かる苦悩、そして孤独や飲酒欲求を仲間と共にミーティングや例会に参加することで乗り切る事ができるのです。
Q.自助グループのミーティングや例会って何をしているの?
A.ミーティングや例会は参加者の発言を聞くだけで、発言に対して議論をしない「言いっぱなし聞きっぱなし」の方法をとっています
家族には話せない気持ち、再飲酒してしまった時の心情など当事者同士であるからこそ分かる事や参考になることがあります。一緒に断酒をしている仲間がいる事は断酒を続けるうえで非常に大切なことなのです。
昨今は新型コロナウイルス感染症の影響で感染対策上ARPとしての自助グループへの参加を中止したりすることも多く、残念ながらなかなか自助グループに繋がりにくい状況が生まれてしまっています。
しかし断酒をするには医療機関と自助グループに繋がっていることが非常に大切ですので私達としては必ず繋がってほしいと思っております。
関連リンクを貼っておきますので参考にしてみてください
コロナウイルスが落ち着いて健康でラーメンが美味し世界が戻ってくる事を願いながら皆さんまた会いましょう
ラー麺ナース