本日のブログは歯科が担当いたします。
さて、皆さんは毎日歯を磨いていますか?
厚生労働省の『令和4年歯科疾患実態調査』の結果、毎日歯を磨く人の割合は97.4%でした。ほとんどの人があたり前のようにおこなっている歯磨きですが、ひょんな事から磨くことを控えてしまう方がみえます。
それは「出血」です。
日頃の生活で血を見ることは少ないので出血を見つけると「なんで?」と慌てます。これは歯磨きをしていて出血しても同じです。歯磨きで血が出るということは、歯ブラシで歯ぐきに傷ができたことを意味します。ただ、この傷には2パターンあることを理解していただきたいと思います。1つ目は「炎症があって傷つきやすい歯ぐき」だからできる傷、もう1つは「磨きすぎ」でできる傷です。
■炎症があって傷つきやすい歯ぐき
「炎症があって傷つきやすい歯ぐき」だからできる傷には「磨けていないから炎症がある」という背景があります。このような場合は、出血していても適切に磨いていると炎症がひいて出血しなくなります。これが「歯磨きで出血しても磨いて良い」場合です。
■磨きすぎで傷ついてしまう歯ぐき
それに対して「磨きすぎ」でできる傷の場合はどうでしょう?これは歯周病になっていなくてもできる傷です。かための歯ブラシを使ったり、強く磨きすぎたり、歯ぐきを意識しすぎて歯より歯ぐきに歯ブラシが当たっていたりすると、たとえ健康な歯ぐきでも歯ブラシに負けてしまいます。
歯ブラシで一度手の甲をこすってみてください。案外硬くて痛いものです。磨きすぎの場合は、そのまま続けていると出血だけでなく、歯ぐきがやせる原因にもなります。場合によっては「知覚過敏」といって、歯がしみることもあります。
■原因をみつけて正しい歯磨き
出血する原因を自己判断することはなかなか難しいものです。「炎症があって傷つきやすい歯ぐきだから」できる傷なのに、歯磨きを控えてしまうとかえって炎症が強くなります。「磨きすぎ」でできる傷なのに、磨き続けていると歯ぐきがやせてしまいます。
出血した場合は歯科にご相談ください。原因をみつけて、正しい磨き方をご指導いたします。
(参考文献:nico2025.01)