豊橋市の精神科の可知記念病院です。
本日のブログは歯科が担当いたします。

「大人むし歯(おとなむしば)」ってご存じですか?

  • 大人むし歯とは

最近、子供たちのむし歯は減ったと言われていますが、ひそかに増えているむし歯があります。それは成人の「歯の根元のむし歯」=「大人むし歯」です。進行すると歯を残すことすらできなくなります。

  • エナメル質と象牙質

歯の表面は、エナメル質という非常に硬い構造物に覆われています。しかし歳をとると歯ぐきが少し下がってくる傾向にあります。そうすると今まで歯ぐきに覆われていた歯の根元が露出してきます。この歯の根元の表面(根面)にはエナメル質がなく、象牙質がむき出しです。象牙質はエナメル質に比べてむし歯菌の作る酸に弱く、中性に近い極めて弱い酸でも溶けてしまいます。

  • 大人むし歯の予防法

①まず歯の根元まわりのプラークを取り除くことが重要です。

みがく際は、根元まわりに歯ブラシの毛先をしっかり当てて、小さく横みがきしましょう。歯間ブラシやデンタルフロスを使用して歯と歯の間もきれいにしましょう。

②次に根面を酸に溶けにくくすること、つまり歯を丈夫にすることです。

根面の象牙質を酸に溶けにくくするためには、フッ素が非常に効果的です。フッ素入り歯みがき剤の使用やフッ素を高濃度に含むゼリーなどを歯科医院で年に2~3回塗布してもらうことは、おとなむし歯の予防に有効です。また初期のむし歯も進行しにくくなります。

③そして定期的な歯科受診です。

むし歯は初期のうちに見つけてもらい、適切な処置をしてもらうことが大切です。歯みがき指導も受けられるといいですね。
ご自分でおこなうケアと歯科医院でおこなう定期検診に、フッ素を活用して、「大人むし歯」を予防しましょう!(参考文献:nico2020.06)


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