豊橋市の精神科の可知記念病院です。
今回は医療相談室が担当します。
精神疾患・精神保健福祉の歴史(日本編⑨)
精神疾患および精神保健福祉の歴史(日本編⑨)を紹介します。
さらに1958年には医療法の特別措置として、精神科医療従事者の配置基準を一般医療の約3分の1程度にしてよいことになります。
すると必然的に少ない人員で管理をしていくことになり、病室の殆どが畳の大部屋、病棟はもちろん閉鎖病棟というかたちとなり、まともな生活空間なんてないに等しい状態になります。
これがいわゆる“精神科特例”といわれるもので、現在まで精神科の医療水準の低下が叫ばれる要因の一つといわれています。
また、病院・病床数の8割以上が民間で、公立病院はほとんどないということで、医療における国の責任と役割は果たされていませんでした。
先程出てきましたが、厚生省が行った精神衛生実態調査で、精神科・神経科通院医療が必要とされた方の数は48万人となっていました。
この頃になると薬物療法が進歩してきており、通院の医療施設の必要性が出てきます。
すると話は地域生活に向かっていきます。精神障がい者が地域生活を送るために必要な社会保障の施策、通院を軸とした医療改革への期待が膨らんでいき、厚生省や日本精神神経学会などが法改正の準備をしていた…ところだったのですが、、、
続きは次回、医療相談室ブログで紹介します。