豊橋市の精神科の可知記念病院です。
本日のブログは猫玉旅団広報その2(ドラム担当)が担当します。

音楽を聴くことで脳内麻薬は生成されるのか?②

「音楽を聴くことで脳内麻薬は生成されるのか?」の続きです。
前回のブログで、被験者に対して薬物依存者を治療するために処方される薬を使用し、脳から分泌されるオピオイドを遮断した状態で、被験者の好きな音楽に対する反応を調べる研究について書きました。
この結果を踏まえて研究者は「アルコールや薬物摂取、性行為の際に脳内で分泌されるオピオイドは自身の好きな音楽を聴くことでも生成されていることを示している」としています。
この研究が行われたのが2017年頃ということなので、1980~90年代の海外で言われた「セックス・ドラッグ・ロックンロール」なんていう言葉に象徴されるように、ロックンロール(音楽)が反社会的なものの代表のようにされていたこともありましたが、こういった研究により、音楽が気分高揚を促すものとして、効果が高いものであるという科学的根拠が示されたことは、音楽を愛するものとしては喜ばしいことだと思います。
研究内容的にも「自分の好きな音楽」を聴くことがアルコールや薬物の代替品になると捉えることもできるので、「音楽」がそれら依存症治療の一助になり得る可能性も秘めているものと考えると、音楽と医療に携わっている旅団員としてはなんだか夢と希望のあるお話しだなぁ、とも感じるのでした。