豊橋市の精神科の可知記念病院です。
今回は医療相談室が担当します。
精神疾患および精神保健福祉の歴史(日本編⑤)
私宅監置の実態として、1918年(大正7)呉秀三が助手らと調査し、「精神病者私宅監置ノ実況及ビ其統計的観察」で纏められています。
1~2坪のものが約60%。
呉秀三による私宅監置の実態調査や意見などの運動もあって、1919年に「精神病院法」が公布されます。
精神病者の医療に対する公的責任の考え、貧困患者の救護、監護の責任者が監護義務者から精神病院長に変わり、家族から医師に権限が移されますが、“公立精神病院の絶対的不足を民間の病院に代用させる“という代用精神病院の規定が記されています。
代用精神病院制度とは、私立の精神病院であっても、病床数やスタッフ、設備などの基準を満たせば道府県立精神病院の代用をさせることができるとされています。
公的精神病院の設置が明確にされたのだが、予算不足で公立精神病院の建築が進まないなか、精神病者の数は増え続けていき、私立の精神病院の殆どが代用病院の指定を続々と受けていきます。
続きは次回、医療相談室ブログで紹介します。