豊橋市の精神科の可知記念病院です。
今回のブログは検査課が担当します。

血中尿素窒素(BUN)について

今回は皆さんも健康診断などで目にすることが多い「血中尿素窒素(略称:BUN)」についておはなしします。
<血中尿素窒素(以下BUN)とは>
一般的には腎臓の機能をはかるために測定される項目です。
通常、食事で摂ったタンパク質が体内で分解されアンモニアが生じます。
このアンモニアは最終的に肝臓で代謝されて、尿素となり血中に放出されます。
この血液中の尿素に含まれる窒素の量を測定したものがBUNです。
<BUNの基準値>
9~21g/dL
<BUNが高値になる原因>
上で説明したように、肝臓で発生した尿素は血液中に放出されます。
血中の尿素は腎臓の機能により一部は尿中に排出されます。
このため、BUNの異常は腎臓の機能低下(尿素排泄異常)を強く反映します。
それ以外にも、脱水などで尿量が減ることで高値となります。
また、高タンパク食によって尿素が増えることで擬似的に高値となることもあります。
一般的にはBUNと併せてクレアチニン(以前のブログhttps://kachi-memorial-hospital.jp/blog/1183/
を同時測定し、腎機能以外の要因を除外します。
<注意して欲しいこと>
男性は女性より10~20%高くなります。
高タンパク食(プロテインなど)、激しい運動で上昇します。
夜間は低値となります。
プロテインを常飲していたり日常的に激しいトレーニングをされている方は腎臓に異常がなくても異常高値となります。
採血する時間によって測定値に影響がありますので、早朝の採血が望ましいです。
今回は以上となります。
次回もよろしくお願いします。