本日のブログは歯科が担当いたします。
スポーツドリンクの影響
前回、スポーツドリンクの成分や役割、歯へのダメージについて紹介しました。
熱中症予防やスポーツ中に水分補給で飲むスポーツドリンク、一気に飲むのではなく、ペットボトルなどでこまめに飲みますよね。「糖や酸がひっきりなしにお口に存在する」ダラダラ飲みの状況になっています。
さらに激しい運動中は口呼吸によりお口が乾燥します。お口の中を洗い流して、むし歯菌のつくる酸や飲食物の酸を中和する「唾液の作用」が働きにくくなります。とくに「酸に弱い乳歯」や「酸に弱い生えたばかりの永久歯」が混在する小学校中・高学年や中学生のころはむし歯になりやすいため、スポーツドリンクとは上手につきあっていく必要があります。
今回は「体へのダメージ」や「スポーツドリンクとの賢いつきあいかた」のお話です。
スポーツドリンクが関係するからだへのダメージ
~頻繁なスポーツドリンクの摂取がもたらす害~
- 糖尿病
⇒体内のインスリンが糖を分解しきれなくなり、血糖値が高いままになると起こります
糖尿病になると、歯周病も悪化しやすくなります
- 脚気(ビタミンB1欠乏症)
⇒糖の分解にビタミンB1が消費されることが関係します
倦怠感、食欲不振、手足のしびれ、足のむくみなどが起こります
重症化すると心不全を起こすことも…
- ペットボトル症候群⇒血糖値が急激に上がることで起きる急性の糖尿病です
日常的に砂糖のたくさん入った飲み物を飲んでいると起こりやすいといわれます
- 味覚への影響
⇒子供の味覚形成期に甘いものを与えすぎると、お茶や水を飲めなくなってしまうことも…
- 心への影響
⇒ビタミンB1の不足は、精神の不安定にもつながります
スポーツドリンクとの賢いつきあいかた
- あくまで「スポーツ時のドリンク」
⇒速やかに水分やエネルギーを補給したい場合に飲みましょう
- 日常生活では不要
⇒ちょっと汗をかいた、ちょっとのどが渇いたというときは、水やお茶で十分です
お風呂の前や後、寝る前の水分補給も水やお茶で十分です
- 歯の健康に注意を
⇒歯科医院で定期的に検診を受けましょう
歯磨き剤のフッ素で歯の質を強化しておきましょう
フロスで歯と歯の間を掃除しましょう
- 飲んだあとは口をすすぐ
⇒むし歯や酸蝕を予防するために、飲んだあとは水かお茶でお口をすすいで酸を薄めましょう
これから暑くなる季節、熱中症予防に水分補給は大切です。
スポーツドリンクと賢くつきあっていきましょう!!
(参考文献:nico 2021.07)
~当院は、入院患者さんや通院患者さんはもちろんのこと、歯科のみの受診も可能です~