今回のブログは医局が担当します。

双極性障害(躁うつ病)

双極性障害という疾患があります。躁病/軽躁病エピソード(気分の高揚やイライラ、過活動や徹夜、多弁、考えが溢れ出す感じなど)が診断の基準になりますが、診断は決して容易ではありません。というのは、そもそも苦しいうつ状態の時期が長いことが多く、過去に躁状態/軽躁状態があっても、ご本人が気付かず“調子のいい時・普通の時”と感じていることもあるからです。このため、患者さんの生活の様子や気分の変動を繰り返し“短い”診察時間の中で注意して聴き取りしていくことも大切です。

治療に使われるお薬も、うつ病と双極性障害ではかなり異なるため、鑑別が重要です。症状とまでは思っていない“ささいなエピソード”も、ぜひ診察でお話ししていただくと良いと思います。