今回のブログは薬剤部が担当します。

外来診療と院外処方せんの豆知識

以前は診察後に病院内で薬を受け取るのが当たり前でしたが、1990年代から少しずつ処方せんを介して院外の調剤薬局で薬を受け取る医薬分業がだいぶ浸透してきました。
なぜこのような“二度手間”とも思える流れになったのかですが、これは医薬分業が本来どのような目的で行われるようになったか?に由来します。

医薬分業の起源は今から800年ほど前の神聖ローマ帝国フリードリヒII世が権力者による陰謀に加担した医師による毒殺を恐れたことから処方薬を第三者にチェックさせるための“薬剤師”が誕生したことに始まります。つまり医薬分業と薬剤師は本来切っても切れない関係でした。
一方日本では長らく薬剤師が存在せず医師が診察・処方・調剤すべてを行っていました。
明治時代にドイツの医療制度を導入するにあたって日本でも医師の処方と調剤を分けるべきであるということとなり、この時日本では薬剤師が初めて誕生しました。
しかしそれからすぐに医薬分業が進んだかと言えばそうではなく、冒頭でも触れたように近年まで分業はなかなか進みませんでした。

どうして医薬分業をわが国でも進めようと近年になり急速に進んだのか?ですが、これは医療の最適化を行うためです。
日本薬剤師会のホームページには“最小の薬剤で最大の効果を”とあり、過量投与や同効薬(同じ成分または同様の効果を発揮する薬剤)の重複などを防ぐことが医薬分業で薬剤師に期待されています。
一例ですが複数の医療機関で同行薬が処方されてしまうケースがあり、診察時にはなかなか発覚しづらく薬局でのお薬手帳の確認や聞き取りで発覚するケースが多々あるようです。

そしてこの最適化は医療費の削減にもつながるため積極的に行おうという流れになっているとも考えられます。