今回のブログは薬剤部が担当します。
血糖値は受診する際の採血でも測定できますが、時間帯や食事などの影響によって常に変動する為、当院ではインスリンが処方されている患者さんに必要に応じて血糖測定器を貸出する場合があります。
リブレによる血糖測定
当院では従来の血糖測定器である“グルテストセンサー”と新しい血糖測定器(正確には“血糖値”ではなく細胞間質液内のグルコース濃度測定器)である“リブレセンサー”の二つを使用しています。
具体的にこの二つの測定器はどのような違いがあるかですが、グルテストセンサーはその都度採血が必要になりますが、リブレセンサーでは皮下に挿入する針付きの測定器を上腕部等に2週間装着し続けることでその間連続してグルコース濃度を自動で測定するといった違いがあります。使用者の負担面ではリブレセンサーは圧倒的に負担が軽く、測定忘れも防ぐことができメリットが大きくなります。
しかしリブレセンサーにもデメリットがあり、まず一つが細胞間質液中のグルコース濃度を測定しているため実際の血糖値とは数値のずれが生じるといった点です。当院入院患者さんでもあった例ですが極端に血糖値が高くまたは低く出ることがありました。そういった場合にはグルテストセンサーを用いて正確な血糖値を調べる必要があります。
もう一つはセンサーが途中で外れてしまった等の場合は再装着できないため新しいセンサーを改めて取り付ける必要がある点です。センサーは粘着テープで身体に固定されているため夏場は汗等で取れてしまった例がよくありました。また装着時にたまたま毛細血管等を傷つけてしまい出血があった場合にも測定ができなくなってしまうため再装着が必要になります。またセンサーは精密機器であり一部検査器具(MRIなど)との相性が悪く、場合によっては取り外しを求められることもあります。
グルテストセンサーとリブレセンサーそれぞれに向き不向きがあるため当院では目的や状況によって使い分けを行っています。