「ダイエットと血液検査」
豊橋市の精神科の可知記念病院です。今回のブログは臨床検査室が担当します。
今回はダイエットに関連する検査値を紹介します。

1. 血糖値
ダイエット中に注意したいのは血糖値の変動です。炭水化物を極端に減らす「糖質制限」やファスティング(断食)は血糖値のコントロールに影響を与えます。

空腹時血糖(血糖):朝起きてすぐの血糖値。高すぎる場合は糖尿病のリスクがあります。
HbA1c:過去1-2ヶ月の平均血糖値が反映されます。ダイエットの効果を長期的に評価できます。
2. 脂質(コレステロール・中性脂肪)
体重を減らすと血中の脂質も変化します。特に内臓脂肪が減ると以下の検査値に変化が見られます。

LDLコレステロール(悪玉コレステロール):過剰だと動脈硬化リスクが増加。
HDLコレステロール(善玉コレステロール):運動や体重管理で上昇傾向。
中性脂肪(TG):食事内容や体脂肪量を反映。
3. 肝機能(AST, ALT, γ-GTP)
肥満による脂肪肝を評価することができます。

AST, ALT:肝細胞のダメージを反映。脂肪肝でも上昇します。
γ-GTP:アルコール摂取で上昇することが多いですが、脂肪肝でも高値になります。
ダイエットで体脂肪を減らすとこれらの値が改善することが多いです。

無理な食事制限や極端な運動は検査値に悪影響を及ぼす可能性があります。
定期的な検査で体重管理だけでなく健康改善を目指しましょう。
今回のブログは以上です。次回もよろしくお願いします。