今回のブログは薬剤部が担当します。
私事ではあるのですが、最近妻のつわりがひどく産婦人科で半夏厚朴湯という漢方薬が処方されました。ただ妻は漢方薬が苦手で服用する際に多めの水で服用するため、それが刺激となって嘔吐してしまうことがありました。
そこで『お湯で溶かしてお茶のようにして少しずつ飲んだらどうか?』と提案してみたところ比較的飲みやすく、服用後に嘔吐することもなくなりました。

なぜお湯で溶かして飲むよう提案したのか?ですが、医療用でよく使われる顆粒タイプのものは生薬成分の抽出エキスを乾燥させたもので、濃縮されているため味や匂いがかなり強くなっています。
その為お湯で溶かし希釈することで味や匂いが緩和され飲みやすくなるかもしれないと思い提案しましたが、もう一つの効果も期待しての提案でもありました。

漢方薬は単に服用して効果があるだけではなく匂いや味の刺激によって感覚的に作用して効果が出るものもあります。
漢方薬と言えば生薬の抽出成分を乾燥させた顆粒や錠剤がほとんどですが、生薬をお湯で煎じたものを服用する飲み方(煎じ薬)もあります。煎じることで匂いや味を感じやすくなり、お湯で溶かすことでもこれに近い状態になります。
ただし独特の味や匂いは人によっては苦手と感じてしまうかもしれませんので注意が必要です。