今回のブログは薬剤部が担当します。
頭痛薬は市販薬の種類が多く、購入しやすく気軽に使えてしまいますが、頭痛薬を服用し過ぎることで逆に頭痛を誘発してしまうことがあり、薬物乱用頭痛と言われています。

一般的に頭痛薬(鎮痛薬)を過量に服用して月に15日以上(月の半数以上)頭痛を起こした場合は薬物乱用頭痛の可能性があるようです。
「出かけてる間に頭痛になると困るからあらかじめ飲んでおこう」といったように頭痛薬に依存してしまうと服用頻度が高くなるにつれて効果時間が短くなり、痛みを誘発する神経細胞が過敏になって頭痛の頻度も高くなります。頻繁に起こる頭痛を抑えたくて更に頭痛薬の服用頻度が高くなるという負のスパイラルが起こってしまいます。

薬物乱用頭痛になる方は「緊張型頭痛」と「片頭痛」のある方に見られるようです。
頭痛薬はあくまで炎症を抑えて痛みを一時的に沈める効果であり、頭痛の根本的な原因が解消するわけではないので、頭痛が頻発している方は頭痛薬の効果が切れるとまた痛みが出てきてしまいます。その為頭痛薬に可能な限り頼ることなく頭痛の原因を解消することが乱用を防ぐポイントになってきます。

「緊張型頭痛」は首や肩の“緊張(こり)”が原因になることが多いです。首や肩の筋肉は頭の筋肉とつながっており、パソコン作業やスマホを長時間みるなど無理な姿勢が続くとこれらの筋肉が硬くなり頭痛を引き起こします。そういった場合は首や肩回りを適度に動かしてほぐすことで頭痛を起こしにくくなります。
「片頭痛」は脳の血管の拡張による血管周りの神経刺激により引き起こされたり、他にもストレスや生活習慣・食事など原因は多岐にわたります。片頭痛は生活習慣や食生活の改善で緩和・改善する場合もありますが、改善しない場合には予防薬もあるため神経科などの受診をおすすめします。