豊橋市の精神科の可知記念病院です。
本日のブログは医局が担当いたします。

タバコと癌

タバコは百害あって一利なし。肺癌のリスクが上がるというのも周知の事実ですが、それ以外の癌リスクも上がってしまいます。そして、禁煙は「もうこんな年だし…」というのは、しない理由にならないのです。もちろん若くして禁煙した方がメリットは大きいのですが、「生きているなら禁煙しよう」と言っても過言ではないかもしれません。

2024年2月に、このような論文が韓国から出されました。
Cancer Risk Following Smoking Cessation in Korea. JAMA Netw Open. 2024 Feb 5;7(2):e2354958.

そこでは、喫煙者だった人が完全禁煙になった際の癌リスクを見ています。喫煙継続と比較して、そのリスクは

全ての癌:17%低下
肺癌:42%低下
肝臓癌:27%低下
胃癌:14%低下
大腸癌:20%低下

さらに、肺癌は他の癌よりも3年早くリスクが低下し始め、50歳未満で禁煙するとより大きな低下だったそうです。このように数字でも表れているので、やはりタバコとは縁を切る生活をしたいものですね。