非日常の体験が、認知症の人々の日常を変える
豊橋市の精神科の可知記念病院です。
本日のブログは医療相談室が担当します。
皆さん、「RUN伴(ランとも)」というイベントをご存知ですか。
RUN伴は、認知症の人や家族と接点のなかった地域の人々や企業などが、認知症を生きる本人や家族、医療福祉関係者などの支援者と一緒にタスキをつなぎながらゴール(日本全国を横断)を目指すまちづくりのイベントです。
タスキをつなぐという「非日常な」体験・出会い・気づきから、認知症の人と一緒に誰もが暮らしやすい地域づくりを提案し、それぞれの「日常」が変わっていくことを目指しています。
「認知症にやさしいまちを目指す地域をつなぎ、社会を変える大きな力にする」というミッションに、この8月、愛知県認知症疾患医療センターの指定を受けた当院も一丸となって参加してきました。
期待と緊張の入り混じる中、チーム医療で培った持前のチームワークを発揮し、しっかりとタスキをつなぐことができました。
常日頃、「連携」を意識していたつもりでしたが、医療福祉関係者という限られた分野での連携がほとんどだということに改めて気づきました。
「まち」というのは医療と福祉の人だけで構成されているわけではありません。企業や商店街の人など多くの人たちがいます。
つまり、まちづくりは組織や職種の垣根を越えて、互いに自分事としての認識を持ち、支えあう意識が大切なのだと今回の経験を通して改めて実感しました。
今後も、RUN伴のような地域活動へ参加し、まちの人、一人ひとりと顔の見える関係性を作っていきたいと思います。
参加された皆さん、運営の皆さん、道中声をかけていただいた近隣の皆さん、共に流した汗、最高でした!!
※オレンジカラー
新オレンジプラン(平成27年1月策定)
認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で自分らしく暮らし 続けることができる社会の実現を目指す。
厚生労働省と関係省庁(内閣官房、内閣府、警察庁、金融庁、消費者庁、総務省、法務省、文部科学省、 農林水産省、経済産業省、国土交通省)が共同して策定。