豊橋市の精神科の可知記念病院です。
本日のブログは医局が担当いたします。

ノロウイルスにご注意を

新型コロナウイルスの流行によって、アルコール消毒が日常化したかたがたもいらっしゃるでしょう。そこで落とし穴となるのが、冬に流行するノロウイルス。よくあるパターンは、子どもが幼稚園でもらってきて発熱・嘔吐・下痢。そして次に兄弟、次に親御さん…という、一家全滅パターンをたどるあの恐怖の胃腸炎です。
この落とし穴は、“ノロウイルスにアルコールは効きにくい”というもの。ついついアルコール消毒をしがちですが、ここは要注意です。効くものは次亜塩素酸。ハイターの成分ですね。ハイターは次亜塩素酸が6%に設定されています。ご家庭で消毒用の次亜塩素酸をつくるなら、500 mLのペットボトルを用意し、キャップ2杯(約10 mL)のハイターをペットボトルの中に入れ、そしてあとは水を入れてだいたい500 mLにします。これで約1200 ppmの溶液が完成!嘔吐物や便のついたところは、これでしっかり消毒します。トイレやドアノブなどを広く消毒しておく場合は、キャップ1杯分の600 ppmでもO.K.です。もちろん、消毒する際は手袋をはめて、溶液は子どもの手の届かないところに保管しましょう。
なお、金属を次亜塩素酸で消毒すると錆びてしまうので、消毒後は水拭きをする必要があります。また、お洋服にこれを用いると色落ちしてしまうことが指摘されているので、次亜塩素酸ではなくしっかりと加熱、例えばアイロンのスチーム機能を使うことなどが推奨されます。