豊橋市の精神科の可知記念病院です。
本日のブログは薬剤部が担当いたします。
テーマは睡眠薬についてです。

睡眠薬について

なかなか寝付けない、夜中に目が覚めてしまう、朝早く目が覚めてしまう、十分眠ったはずなのに熟眠感がない・・・
不眠に悩む人は全国に2000万人以上いるとも言われています。
赤ちゃんは1日を通しても大人と比較して本当に良く眠っています。
睡眠は年齢とともに変化していきます。
年を重ねると眠りは浅くさらに短くなります。
いわゆる高齢者にスポットをあてると若い頃のようにぐっすり長く眠ろうと思ってもなかなかうまくいかなくなっていくのが実情です。
必要な睡眠時間は人それぞれですが、基本的に日中にひどい眠気で困るようなことがなければ問題はないと考えていいと思います。
ベンゾジアゼピン(BZ)系睡眠薬は安全な睡眠薬として50年以上に渡り多く使用されてきました。しかし、依存性(心身が薬を要求しやめにくくなる)や耐性(だんだん効果が弱くなり服用量が増えていくこと)が生じることで減薬や断薬をしようとすると新たな好ましくない症状が出たりする離脱症候群が問題となってきました。日本では2014年3月より3剤以上の睡眠薬処方に対する保険上の制限がつけられました。
睡眠衛生を考えるうえでも症状が改善してきたら減薬や断薬を検討するようにして、漫然と使い続けないようにするのが好ましいです。
ここ数年メラトニン受容体作動薬やオレキシン受容体拮抗薬という全く新しい作用機序の処方頻度に増加傾向が見られます。
夜になるとメラトニンというホルモンが脳から全身に放出され眠りにつきやすくなります。
メラトニン受容体作動薬は入眠を促すメラトニンの受容体と体内時計に作用することで自然な眠りを引き出し、睡眠と覚醒のリズムを整えます。
オレキシンは脳内にあるホルモンで覚醒を促す働きがあります。オレキシン受容体拮抗薬はオレキシンの受容体への結合を遮断する作用がありこの覚醒遮断作用によって睡眠を促します。
これらの薬剤は作用は穏やかですが、耐性や依存性がなく安全性が高いという特徴があります。