本日のブログは歯科が担当いたします。
スポーツドリンクのお話
だんだん暖かくなってきて、最近では夏日という言葉も耳にします。
水分補給や熱中症予防にスポーツドリンクを飲むかたもみえると思います。
スポーツドリンクって、効率的に水分を補給してくれたり、スポーツの後の疲れを取ってくれたり、お茶やジュースより健康に良さそうな感じがします。
ですが糖と酸を含むスポーツドリンクは、頻繁に摂取していると歯やからだに思わぬダメージを与えることがあるのです。
今回はそんなスポーツドリンクのお話です。
【スポーツドリンクの主な成分と役割】
- 水
⇒水分の補給
- 糖(砂糖、果糖ぶどう糖液糖 など)
⇒エネルギーの補給
- 電解質(塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、乳酸カルシウム など)
⇒電解質の補給(水分の吸収効率がよくなる)
- 酸(果汁、クエン酸、酸味料、アミノ酸、酸化防止剤(ビタミンC)など)
⇒味の調整・保存性の向上
スポーツドリンクってすごく計算された、優れた飲み物です。
【スポーツドリンクによる歯へのダメージ】
- 非常に糖が多い
⇒500ml入りペットボトルに砂糖が約30g(=角砂糖8個分!!)
- 意外に酸性度が高い(=㏗が低い)
⇒歯が溶けはじめる㏗5.5を下回る㏗3.5
砂糖はむし歯菌のエサとなり酸をつくらせ、飲み物に含まれる酸自体も歯を溶かします。
特に「乳歯は酸に弱く」、「生えたばかりの永久歯も酸に弱い」ためむし歯になりやすいです。
また、加齢にともない歯ぐきが下がって歯の根面が露出することがあります。
露出した歯の根の象牙質は、エナメル質より酸に弱いためむし歯のリスクもあがります。
スポーツドリンクを日常的に飲んでいると歯に悪いことはご理解いただけましたか?
次回は「からだへのダメージ」や「スポーツドリンクとのつきあいかた」についてお伝えします。(参考文献:nico 2021.07)