本日のブログは検査部が担当いたします。
今回もみなさんが目にすることの多い検査項目について、簡単に解説させていただきます。
血清総蛋白(TP)と血清アルブミン(ALB)
今回紹介するのは、
・血清総蛋白(TP)
・血清アルブミン(ALB)
です。
これらの項目は2つとも、主に
・栄養状態
・肝、腎障害などの評価
のために用いられ、総蛋白を主に構成するのは、アルブミンとγ-グロブリンとなります。
<基準範囲>
・血清総蛋白(TP) 6.6~8.1g/dL
・血清アルブミン(ALB) 4.1~5.1g/dL
<測定値の意味>
・血清総蛋白(TP)
総蛋白の増減は、アルブミンとγ-グロブリンの変化を反映しています。
総蛋白の増加はγ-グロブリンの増加を反映しており、アルブミンが増加することは脱水症状以外にはありません。γ-グロブリンを主に構成するの は免疫に関わる蛋白となります。総蛋白の減少は、多くの場合、アルブミンの低下を反映します。
・血清アルブミン(ALB)
アルブミンの減少は、
1.産生の低下(肝障害、炎症性疾患)
2.代謝亢進(甲状腺機能亢進症、炎症性疾患)
3.栄養不良(低栄養、消化吸収障害)
等で見られます。
血清総蛋白と血清アルブミンの紹介は以上になります。
次回もよろしくお願いします。