看護部のラーメンを愛してやまないラーメン好き男性看護師のラー麺ナースです。
メンタルステータスイグザミネーション
先日、精神科看護に関するWeb研修に参加したのでご紹介します。
(今回は精神科看護を行う看護師向けの内容となってしまいますがご了承ください)
MENTAL STATUS EXAMINATION(メンタルステータスイグザミネーション)
略してMSE
精神科以外の身体科では看護師が患者さんにケアをする時に解剖生理学や病態生理学に基づいてフィジカルアセスメントを行い患者さんの症状を把握します。そして「必要な看護ケア」「実践した看護ケアの評価」を行います。
フィジカルイグザミネーション(アセスメント)は大変な技術でありますが手順、部位、ポイントがわりと明確になっています。
しかし精神科領域では人の精神(気持ち)は数値として表せず、考えは目に見えず、患者さんの言動のみを観察してアセスメントしなければならなく、難解な知識と理論を使い経験を組み合わせ試行錯誤でアセスメントを行う事が多いです。看護師それぞれによってアセスメントが異なるなんてこともあり、専門性とはどこ?と思えることになることもあります。
そこで精神科版フィジカルイグザミネーションであるMSEでは
1精神症状(9)
外見、意識、記憶、認知、感情、意欲、思考、知覚、自我
2心理的反応(9)
欲求、悲観、危機、認知、障害受容、行動変容、発達段階、リカバリー、パーソナリティー
3薬物療法(2)
薬力、薬物動態
4セルフケア(6)
空気水食物、排泄、個人衛生、活動と休息、孤独と付き合い、安全を保つ
5精神医学的病歴(7)
個人確認の資料、主訴、現病歴、既往歴、生活歴、家族歴、住環境
にわけ、相互に関連付けて患者さんは今どの状態で、どうしたらリカバリーできるのか?を所見します。
患者さんの言葉を一言一句そのまま用いてデータとし、いままでバラバラに持ち合わせた知識を枠組みに当てはめ、概念化を行い、相互に関連付ける、さらにストレングスにも目を向けて精神状態に関連するすべてのことを統合的に把握する。これを習得することでいままで個人の技量が影響していた精神科看護の専門性が向上することになります。
とてもいい勉強になりました。
精神的苦しみを感じる人が一人でも減るように精神科看護の専門性を突き詰めて行きたいと思います。
コロナウイルスが落ち着いて健康でラーメンが美味し世界が戻ってくる事を願いながら皆さんまた会いましょう
ラー麺ナース